「THE ALBUM」

SL-782006-12-20



1.TAKE YOU HOME(BACK TO THE HIP HOP)
2.MUSIC(VERSION:S.W.A.T.)
3.BACK TO BURN feat.CQ & TWINKLE
4.WALFARE
5.KEEPIN' IT UP!!
6.KIKITE(LEFTY) feat.K-BOMB
7.MILKY WAY
8.鋼鉄のBLACK feat.ミドリのBRUCE BURNER
9.LIFE CHECK feat.TAD'S AC
10.結利大(SUBERIDAI)
11.FOR MY MEN
12.MANIFEST(粉骨砕身)
13.GOD MOUTH(GOD BIRD pt.2) feat.K5R,TWINKLE,SUPERB,D.O,PRIMAL,GOCCI,剣桃太郎,RL Ⅱ
14.THE MASTERS(MASSIVE REPROGRAM DEVMIX) feat. ZEEBRA & TWIGY
15.BALANCE
16.CRATES JUGGLER
17.盲目時代(BLIND AGE 2006) feat.響言奏
18.D.L’S MIDNIGHT THEME pt.3

近年は裏方メインだったD.L待望のソロアルバム。全曲セルフプロデュースのリード作的構成ながら、MCとしてもフル参加した集大成的内容である。全体を覆うのは、昨今主流の打ち込みと一線を画す古典的なサンプリング。元ネタのエッセンスを濾さないことで、インストでも通用する深みと一種の崇高さを兼ね備えている。一方、不変の「オレ最強節」はアクの強さも含めて音の黒さとの相性は申し分ないが、ヒネリに欠くと言えなくもない。しかし、そこを補って余りあるM6のK-BOMBやM9のTAD'Sらのキャラを弁えた好演は、このストイックな世界観に呼応してのものだろう。注目のマイクリレーM13は組合わせの違和がオツな反面、間延び気味。他にもブッダ風のM8などあるが、真髄はあくまでM5・10・17といったソロ曲と言えよう。そしてディグ賛歌M16が謳うとおり、本作最大の意義はこの時勢下に敢えてサンプリングを徹底的にやった点にある。プリミティヴなサウンドに宿る普遍性は同時代への示唆に富んでおり、そういう意味でも歴史に残る大作に違いない。