「GHETTO DAY'Z」

SL-782005-07-30



1.Dear Rough Neck
2.Player'z
3.Too First 2 Live Too Young 2 Die feat.NOB,U,LA BONO,EQUAL
4.Bonus Cuts (Growth)

京都ではすでに名の知れたラップクルーRUFF NECKの一員にして、R-RATED所属後はソロMCとして名古屋周辺作品への客演などで注目されつつある彼の自主制作盤。いかにも手作りなこの作品、トラックはチープで音質も粗いがそんな瑣末ことは気にならないほどの気迫を堪能できる。ひたすら早口でまくしてるスタイルは荒削りといえばそれまでだが、ひとつひとつのフレーズから滲み出る意志がリスナーの胸を揺さぶる凄まじいラップだ。スキル的なポテンシャルも高い。彼のリリックのモチーフは基本的に自らが生まれ育った恵まれない環境(向島の団地)の現実とその中で生き抜くためにTHUGでいることの美学・悲哀といったブルース的世界観に、そこからマイク一本でのしあがろうとするヒップホップ的勝ち上がりイズムをミックスしたもの。陳腐な言い方をすればリアルな不良の歌とでもいおうか。しかしただそれだけでは済まされない、非常に繊細な感受性を随所に感じる。そしてM4で綴られる自身の壮絶な生い立ちがまた作品を説得力のあるものにしている。誰もが気軽にラップできる時代に稀有なこのカリスマ性、間違いなく伝説になりうると断言したい。