「内部告発」

SL-782006-03-22



1.23時59分
2.理由
3.その男、東京につき
4.みんなのうた
5.履歴書
6.向こう側
7.猿
8.スーパースター
9.ペットショップ
10.内部告発
11.時効
12.オレ達の大和

前作に続き1年という短いスパンでリリースされたソロ3rd。同じ客演なしの構成ながらバラエティに富んだ2ndとは対照的にコンセプチュアルで統一感のある仕上がりとなっている。ラップの方は売りのひとつだったコミカルな面が影を潜め、俄然熱い系のシリアスなリリックが目立つ。従来の確信犯的エンターテイメントより内面描写をとった形だが、かなりグッとくるラインが多い。大半のプロデュースを手掛けるKNOCKの作る音は無機質なものが多く、ともすれば地味になりそうなところを表現力でカバーしているのはさすが。キレイめの外注曲M3・10・12が「泣き」のアクセントになっているのも効果的。それにしてもその魅力たる男くささがおよそヒップホップ的枠組とは別の次元にある作品で、毎度ながらこんなラッパー他にいないと思わされること請け合いだ。